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空想読書会

井上荒野

ベッドの下のNADA

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ベッドの下のNADA  井上 荒野 (著)

単行本: 235ページ
出版社: 文藝春秋
発売日: 2010/12

ベッドの下のNADA  井上 荒野 (著)

文庫: 263ページ
出版社: 文藝春秋
発売日: 2013/5/10

 

この本に出会える読書会のテーマ:コミュニケーション、言葉、夫婦

 

言葉によって伝えられるものは二つある。本来の意味と、言葉にのせて伝える何かと。妻はこんな風に考えている。

AとB、どちらの言葉を選んで発するかは、いつでもほとんど意味などないのだ、と私は思う。だが、Aを選んだときにもしBを選んでいたら、そのことでそれ以後まるきり違う運命がやってきたりもするのだろうか?

個人的な好みを言うと、私は前者が好きだ。言葉本来の意味を使って、まっすぐに伝えたい。内容がすごく大事だ。コンテンツ重視。でも、言葉に後者の要素が多大にあることも、知っている。言葉にのせて伝える感情や意図、雰囲気。メタ・コミュニケーション。

この小説に出てくる人たちはみんな、メタコミュニケーションばかりしている。人と人のあいだをつなぐための円滑なコミュニケーションとして使われる、それぐらいの頻度で出てくるぐらいがちょうどいい。そればっかりだと、うんざりする。私はそういうコミュニケーションが嫌いで、ある時期に、コンテンツばかり話せる人達と一緒にいる時間を多くとることに決めた。

もう少し年老いて、もう一度この小説を読んだら、感想は変わっているのだろうか?(2018年10月)

-井上荒野
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